GH(性器ヘルペス)は性感染症の一つです。感染率は、欧米では日本よりも高いことが知られています。GHはありふれた病気ですが、一度感染するとウイルスは神経節に潜伏し、ときどき再活性化するために再発を繰り返します。一般的に症状は、初感染では重く、再発では軽いことが多いようです。
GHと上手につきあうために、GHにまつわるデータや情報をご紹介します。
GHの発生状況
日本でのGH患者数(症例数)は年間 72,000人と推定されています。このグラフは、全国的に行われた性感染症受診患者調査における、GH患者さんの年齢別、性別の割合を示したものです。このグラフからは、以下のようなことがわかります。

- GHにかかっている患者さんは、男女とも 20代以降の性的活動が活発となる年代に多くなっています。 女性では10代後半から20代、 男性では20代から30代でピークがみられます。
- 女性では、男性よりも若い年代の16・17歳ぐらいから患者さんが増え始めます。
- 他の性感染症と違い、50~60代の患者さんが比較的多いのもGHの特徴です。
- どの年代でも男性より女性のほうが多く、女性がかかりやすい病気といえます。
下のグラフは、約900件の調査対象医療施設で受診したGH患者さんの数の平均値を年度ごとに示したものです。GH患者さんの数は、近年少しずつ増える傾向にあります。
GHが増える原因としては、乳幼児期に単純ヘルペスウイルス1型に感染する人が少なくなり、免疫をもっている人が減ったこと、昔よりも若いうちに性的活動を始めるようになり、感染の可能性をもつ人が増えたことなどが考えられています。
単純ヘルペスウイルス2型に感染している人のうち、60%は何らかの症状があるのに本人は気づいていないといわれます(注1)。自覚症状がない場合もあり、患者さん本人が病気に気がつかないまま、性行為を通して広がっている現状があります。
(注1)Corey.L:Sex Transm Dis ,21,2 Suppl , S38 (1994)より

注釈
性感染症サーベイランス厚生科学研究費補助金研究事業の性感染症サーベイランス研究班による、全国9県の性感染症症例調査です。1998~2002年に行われたもので、GHを含む、8つの性感染症について感染者数の詳細な分析を行っています。
免疫単純ヘルペスウイルス 1型に対する免疫をすでにもっている場合、単純ヘルペスウイルス2型に感染しても、症状が軽くすむことがあります。





